サウダーヂな夜

バランスの問題。

  • BID113|2018年08月01日


貧乏人ほどエンゲル係数が高いと言われているけれど、正にその通りだなあとつくづく思うわけです。

大した収入もないのに食費にお金を充てると、日々固定費として出ていく経費に圧迫されて通帳残高が「おうおう…」となるし、少し節約しようかとなると、日々の酒代やお茶代を切り詰めていくのが手っ取り早い。

最近の私は「妥協しない」をスローガンに掲げている。何をかというと食事についてで、どうしてかというと、今学んでみたいことがあるから。「妥協しない」に対して私のやる気はみなぎっている。普段は高いからやめておこうかなってものを日常使いに取り入れようと決めた。だがしかし、いざスーパーへ行くと気づくのだ。妥協しないということは非常に勇気のいることなのである。

例えば、揚げ物をするには米油がいいと言う。だから私だって米油でコロッケ揚げたいさ。それを日常に定着させたい。でも、その隣に半額以下のサラダ油が置いてあったら、揺らいでしまうというのが人情ってもんである。頭の中で考えている時はすごく強気なのに、いざ目の前に選択肢が並ぶとカゴに入れる手が止まってしまい、陳列棚の前で仁王立ち。スーパーで「家計応援!」と掲げているものは大体、私の妥協しない精神を揺さぶってくるものばかりなのだ。

それでも「妥協しない」と心に決めたから、誘惑に負けず予定していたものをカゴに入れる。頭の中でざっくり計算しながらもあっという間に超えていく予算、妥協しないとはなんて世知辛い。でも、一度邪念を振り切ってしまったら、気前のいい江戸っ子のように「宵越しの金は持たないぜ」なんてATMで降ろしてきたお金を使い切ってしまうほど勢いづいてしまうのが私の性分である。

レジへ向かうとパートのおばちゃんがポイントカードの有無を聞いてくる。なんか他にも色々尋ねてくるけど、流れ作業が板についたおばちゃんの接客用語は流暢すぎて何を言ってるかわからないので、私は曖昧にうなずきながら財布を取り出す。そしてさりげなく、ぱっと顔を上げて、表示されている会計をみて私は絶句するのだった。すかさずおばちゃんの手元を確かめて思う。おいおいおい、まだまだ増えていくじゃないか…。妥協しないと決めると会計の上がり幅もすさまじい。目の前で起こる出来事になす術がないまま、私はお会計が終わるのを静かに見守るのだった。心の中の江戸っ子はいつの間にかどこかへ消えていた。

そして妥協しようがしまいが、大体買い過ぎてしまう私の両手にいっぱいの荷物を運びながら、妥協しないって難しいなあって思うのだった。

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香具師 Profile

きり

「ヒバリ照ラス」スタッフ

ひょんなことから毎週日曜日「サウダーヂな夜」の昼営業にて働くことになり、ひょんなことから表町商店街のヒバリ照ラスで働いています。

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