サウダーヂな夜

暴力。

  • BID79|2017年09月12日


私は暴力が嫌いだ。最初に言い切っておくけど、大っ嫌い。私は昔から、超絶バイオレンスな父親が瞬間的に沸騰して発狂して手に負えなくなる時間が許せなかった。そうなった父親はもう止まらない。手当たり次第ものにあたって、そして投げる。昔、弟が大事にしていたオートバイを家の前の崖から放り投げようとした父を、弟と一緒に必死で阻止した。母は「いざとなったら、絶対私たちのこと守ってくれるから。」って言ってたけど、いざって一体いつ来るんだって、母も相当なクレイジーやなとその時思った。どうして父は言葉で言えないのかって、ある時からすごく考えるようになった。だから私はとにかく理詰めで父を論破してやるって決めて、数年間ことあるごとにケンカに挑んだけど、誰がなんと言おうと俺には俺の軸がある、って言われてしまっては無条件で降伏するしかなかった。そんな禁じ手出されたら、私はもう沈黙を貫くしか方法が見つからないでいる。

そういう暴力はいつの時代も美化される。昔はよかった懐古主義者のオンパレード。昔から「今時の若者は」って話はよくあっただろうけど、現代は今世紀最大の「今時の若者は」ブームが到来しているような気がする。でもこれって正直、若者とか関係なくない?年齢の問題だけではなくなくない?

いや、わかってる。わかるんだよ。言葉にできない気持ちを託すのは最終的にきっと暴力だと思うんだ。私だって、気持ちが高ぶってしまったらきっと、やる。

例えば、城主に「これくらい当たり前じゃけん、みんな頑張っとるから。」とかさらっと言われた日には、えも言えぬ怒りと悔しさがこみあげてきて「わかっとるわー!だから頑張ってるやろー!!」と泣き叫んで、腰のあたりにタックルしてベルトをぐっと掴んで投げ飛ばしたい衝動に駆られる。投げ飛ばした城主に向かって「やったるわー!見とけよ!」ってタンカきりたくなる。私の体幹なめんなよ。ここでも今時の若者感がじわっとくるからイラっとなる。

だけど一方で、しんどい時に一緒に頑張ってくれてるのもわかってるし、それが城主なりの励ましの言葉ってのも理解してるつもりだ。さっちゃんがいつでも笑顔でいるのをみると、いかんいかん、私だけって悲観してはいかん、って奮い立たせようって気持ちになって、ビークールだ自分って反省もする。そういうのって上手く言えないけど紙一重で、まあいわゆるところの信頼関係なのだと思う。同じ方向に向けるからこそだと思う。父のことも、その他のところの信頼があるから通用していた。つまり、美化されている。でも信頼関係があるからこそ暴力をなくす努力もできると思うんだけどね。とはいえ、私も若さにかまけて涙という名の暴力を振りかざしてしまっているから大きなことは言えない。

だけどさ、そういう美化に紛れて言葉をろくに扱えないヤツが暴力を振るうなんてもってのほかだと思うよ。そこの境目曖昧過ぎませんか?なんだかなあ。毎日を過ごしたり、色んなニュースをみたり、やりきれない気持ちになるのは私だけなのか。

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香具師 Profile

きり

サウダーヂな夜スタッフ

ひょんなことから毎週日曜日「サウダーヂな夜」の昼営業にて働くことになりました。城下をぶらぶらする際には、ぜひ私の話し相手になってください。もしくは面白い本もあるのでふらりと読書に寄っていただけたら。

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